『トンイ』は約350年前の李氏朝鮮時代に粛宗(スクチョン、第19代国王)の側室として淑嬪崔氏(スクピンチェシ)に封じられた女性チェ・トンイ(史実の人物)の立身出世と王とのロマンスを描いたドラマで、トンイ役にはハン・ヒョジュ、粛宗役にはチ・ジニがキャスティングされました。
当時の朝鮮の最下層で低い身分から正一品(官位の最上級の位)に相当する淑嬪に任じられたトンイが、女官として宮廷入りをした後、粛宗と出会い、後に21代国王・英祖(ヨンジョ)となるヨニン君を生んで国王の母となり、社会的弱者であった一般民衆の味方として波乱万丈の人生を送るドラマです。
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ドラマの中では、粛宗との愛情物語、チャン・ヒビン(張禧嬪)との確執、イニョン王妃(仁顕王后)との友情が絡み、また幼いヨニン君の成長物語が描かれるなど、時にはハラハラ、時には心温まるエピソードが展開され、見ている者を飽きさせない作品でした。
韓国で、また日本でトンイブームを巻き起こした、その理由が窺えます。
トンイのおすすめシーンは?
少女時代
負けず嫌いでお転婆、しかも好奇心旺盛なトンイの溌溂とした姿が印象的です。賤民の秘密組織である反両班組織、剣契(コムゲ)の頭領であるヒョウォンを父とするトンイが、やがて都を騒がす大事件に巻き込まれて行くさまが描かれます。
また、将来、深い縁を結ぶことになるソ・ヨンギとの出会いも、この頃に始まります。
父と兄を無実の罪で亡くしたトンイが、風灯に灯りをともして空に放つシーンはとても美しく、また物悲しいものでした。(第4話 父との約束)
ドラマ序盤の4話あたりまで……
少女時代のトンイは、『太陽を抱く月』でキム・スヒョンと共演し高く評価されたキム・ユジョンが子役として演じました。
チャン・オクチョンとの出会い
トンイが、父と兄の無実を晴らすため宮廷の掌楽院(チャンアゴン、宮廷の雅楽、典礼を司る)の奴婢として働いていた時、少女時代に会った女官が持っていた鍵飾りの持ち主、チャン・オクチョン(後のチャン・ヒビン)と運命の再会を果たしますが、これが宿命のライバルとの悪縁の始まりでした。
この後、トンイとチャン・ヒビンは骨肉の争いを展開する事になります。(第7話 光と影の再会)
イニョン王妃(仁顕王后)との友情
イニョン王妃は第8話辺りからドラマに登場しますが、チャン・ヒビンと激しく争う関係でした。一旦、廃妃に落とされ、苦難の日々を送ることになりますが、自分の王妃復位に奔走してくれたトンイに対して、生涯、深い感謝の意を抱いています。
復位後も、トンイとその息子クム(ヨニン君)の後ろ盾となり支え続けますが、王妃復位後わずか6年で、病が悪化し悲運の生涯を閉じることになります。
ドラマの中では、物静かだが芯が強く、恩義に厚い女性として登場します。
思い出のおすすめシーンは次の二つです。
粛宗とのロマンス
トンイと粛宗の出会いは、最初はロマンチックなエピソードでした。第5話 蝶の鍵飾り で、夜更けに掌楽院でこっそりヘグム(胡弓)を弾いていたトンイが奏でる音色に聞きほれた粛宗が、弾き手を見つけるよう内官に命令した事が始まりでした。
ところが実際の出会いは爆笑もの。
お忍び姿の粛宗が型破りな王を演じる一方、お転婆なトンイに翻弄される様には大笑いでした。(第6話 運命の出会い)
思い出のおすすめシーンはこのほか、
- トンイ 第28話 涙の再会
- トンイ 第30話 王の決意 粛宗がトンイを承恩尚宮(スウォン・サングン)に任じます。
- トンイ 第31話 ためらう心 粛宗がトンイに愛の誓いの指環(トンイの指環)を渡します。
トンイの指環は後に、ドラマ『イ・サン』で英祖(ヨニン君)から、ソンヨンに渡される事になります。(イ・サン 第44話 形見の指輪)
クム(ヨニン君)の成長物語
宮廷を出たトンイと暮らすクム(ヨニン君)の成長物語も心温まるエピソードです。母親譲りのやんちゃだが、明るく、聡明な子に育っていたクムは町の寺子屋で学んでいますが、大人顔負けの天才ぶりを発揮します。
ある時、トンイはクムが難解な「大学」や「中庸」を諳んじるのを耳にする事になりますが、王の息子として後継者争いに巻き込まれる事を案じ、その事を隠すようクムを諭すのです。
一方、父親の粛宗に会いたくてたまらないクムが我が子と知った粛宗は、寺小屋の前でクムを待ち伏せし父子の出会いを果たします。
おすすめのシーンです。
この他にも、おすすめのシーンはたくさんありますが、私が印象に残ったエピソードをピックアップしてみました。
なお、CS放送のホームドラマチャンネルで、トンイの日本語字幕版を放送中です。(2017年4月12日より)
トンイ | ホームドラマチャンネル
http://www.homedrama-ch.com/special/toni
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