トンイ(同伊)とは
トンイはドラマの主人公の架空の名前で、実際は李氏朝鮮第19代国王、粛宗(スクチョン)の側室で第21代国王英祖(ヨンジョ)の生母である淑嬪崔氏(スクピンチェシ)のことです。
宮廷の雑用を担当する奴婢と言う低い身分から、後に粛宗に見染められ側室として出世し、淑媛(従四品相当)、延?君(後の英祖)を産んだ後淑儀(従二品相当)に叙せられ、最終的には淑嬪(正一品相当)にまで上り詰めた女性です。
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当時の朝鮮王朝は、陰謀と激しい権力闘争渦巻く動乱の時代にあり、「朝鮮三大悪女」または「朝鮮三大妖女」の一人と言われる
張禧嬪(チャンヒビン、粛宗の側室)が脚光を浴びており、トンイ(同伊、淑嬪崔氏)はあまり目立たぬ存在でした。
しかしながら、このドラマではイ・ビョンフン監督が彼女を「名君の母」という側面に光を当て息子を偉大な王に育てた賢母として描き出し、逆境を努力により克服し、ついには成功を収めると言う感動の歴史ドラマに仕上げています。
そうした意味で、トンイは、ビョンフン監督のテーマとする「逆境にあって努力し正しいことを行えば必ず報われる」という、宮廷女官チャングムの誓い、 ホジュン~宮廷医官への道と似た流れをもつ歴史ドラマです。
トンイ(同伊、淑嬪崔氏)は、その後、政争のしがらみから宮廷を去るという運命を受け入れ、庶民を救う生活を送りつつ息子、英祖の国王即位を見ることなく49歳で波乱の人生を閉じたと言われています。
粛宗(スクチョン)との出会い
ドラマ「トンイ」の中では、張禧嬪(チャンヒビン)への陰謀の真実を突き止めるべく、別々に調査を続けていたトンイと粛宗が偶然、運命的な出会いをすることになっていますが、李聞政が記したと言われる「隨聞録」という書物によると、とある部屋でトンイがロウソクを灯し、供物を具えて亡き仁顕王后を偲び祭祀を行っているところを粛宗が見かけ彼女の忠誠心あふれる「優しさ」に感動したことから側室として召し出したなど諸説があるようです。
張禧嬪(チャンヒビン)との関わり
「朝鮮三大悪女」の一人と呼ばれる張禧嬪(チャンヒビン)は、最初はトンイに対して、彼女の才能を認め監察府の女官に採用しますが、後に粛宗への恋敵として、またトンイの才能を恐れるがあまり自分の立場を脅かす危険な存在として強い憎悪を抱くに至ります。最後は仁顕王妃復位後、粛宗から死を賜り命を落とすという非業の死を遂げることになります。
参考:
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