第65話 病人とともに
ホジュンは数十年ぶりに山陰に戻ってきます。ユ医院では先に帰郷したオグンが開院の準備を整えていました。
かつての師匠、ユ・ウィテの部屋に足を踏み入れたホジュンは、まるでつい昨日のように蘇る師匠との思い出に浸りながら、死ぬその日までこの場所で歩み続けることを誓うのでした。
ホジュンが山陰に帰ってきた噂は瞬く間に広まり、聞きつけた村人たちで医院はごった返します。
折りからの凶作に苦しめられ村人たちは薬代もままならない状態でしたが、ホジュンは医院も米が底をつく苦しい状況にもかかわらず無料で診療を続けるのでした。
ところが、そんな村を今度は疫病が襲います。
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ホジュンは役所に備蓄米放出を要請する一方、いち早く朝廷に非常事態発生を知らせ、内医院からかつての同僚たちが応援に駆けつけてきます。
ホジュンは力強い援軍を得て精力的に治療に精を出しますが、なぜか体が思うように動きません。
やがて疫病は沈静化し、村には久しぶりに笑い声がこだまします。
そして、ホジュンはそんな人々の声を遠くに聞きながら、やがて静かに目を閉じます。
その手にはしっかりと鍼が握られていました。
韓国ドラマ『ホジュン(許浚)』は、1999年から2000年にかけて韓国で大ブームを巻き起こし、韓国では史上初めて最高視聴率60%以上(63.7%)を記録した韓流ドラマの大作です。
今日の東洋医学に大きな影響を与えた朝鮮医学の集大成<東医宝鑑>25巻を著した韓国の偉人、ホジュンの生涯を、ロマン豊かにドラマチックに描き出しています。
あの大ヒット作、「宮廷女官チャングムの誓い」の名匠イ・ビョンフン監督の韓国歴史大河ドラマ最高傑作としても知られています。
韓国では、「ホジュン」の放送時間になると皆が一斉に帰宅してテレビの前に座りこむという「ホジュンシンドローム」を巻き起こしたという逸話も残っている韓国ドラマの名作です。
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