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韓国ドラマ「イ・サン」に登場し、イ・サンの政敵を演じる和緩翁主(ファワンオンジュ)は、実の兄・思悼世子(サドセジャ)を「米びつ事件」で死に追いやった密告者、イ・サンの命をつけ狙う悪魔のような王女を演じています。和緩翁主は、父王の英祖(ヨンジョ)に溺愛され我が儘一杯に育ったお姫様だと伝えられていますが、果たして我が儘だけで実の兄を殺したりするでしょうか?
この記事では、和緩翁主の生い立ちや考え方、人となりを追ってみました。
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和緩翁主(ファワンオンジュ)の人物像
和緩翁主は、李氏朝鮮21代国王・英祖(ヨンジョ)の9女として1737年に誕生しています。
母は、映嬪(ヨンビン)で、思悼世子(サドセジャ、荘献世子とも)は実の兄。イ・サンは血のつながった甥になります。
英祖は、和緩翁主を溺愛したと伝えられ、父の寵愛を後ろ盾に宮廷の決まりやしきたりを超えた高慢な行動をとるようになったと伝えられています。
和緩翁主は、13歳の時降嫁し鄭致達(チョン・チダル)と結婚。夫の夭逝後、後嗣が無かった為、夫の遠縁の鄭厚謙(チョン・フギョム)を養子にしました。
切れ者の策士として、いつもイ・サンを困らせる人物です。
しかし、先ほども述べたように、我が儘で高慢だと言うだけで実の兄を殺したりするでしょうか?
性格的なものもあったでしょうが、どうもそれだけではなかったようなのです。
和緩翁主は政治に目覚めた男勝りの人物だった
朝鮮時代は、宮中では女性であっても積極的に政治に参加し権力争いを繰り広げていました。歴代の王妃や側室達もその例外ではなく、王女だった和緩翁主が継母の貞純王后(チョンスンワンフ)と手を組んで、思想違いの兄・思悼世子やその息子イ・サンと対立しても何も不思議はありません。
1.和緩翁主は、養子の鄭厚謙(チョン・フギョム)が老論派に属したため、兄を支持する少論派と対立関係にありました。また、英祖の正室・貞純王后(チョンスンワンフ)は老論派の後押しを受けており、和緩翁主は王后の影響を強く受けていました。
2.イ・サンの父・思悼世子と英祖が仲違いをした事を利用し、政治思想の違う兄の異常行動を貞純王后と共に父親に密告し、死に追いやる事に。
3.思悼世子の息子のイ・サンが世孫(セソン、王位継承権のある王の孫)になると、イ・サンを政敵とみなして激しく対立して行くのです。
イ・サンが、正祖として朝鮮22代王に即位(1776年)すると、和緩翁主は失脚し宮廷を追われますが、後に許されて宮廷復帰を果たしています。彼女は、1808年に波乱に満ちた人生を終えました。
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和緩翁主(ファワンオンジュ)を演じたソン・ヒョナ
ドラマ「イ・サン」では、女優のソン・ヒョナが和緩翁主を演じています。
ソン・ヒョナは、1999年『ホジュン』2008年『幻の王女チャミョンゴ』を始め、数多くの韓国ドラマに出演しますが、一時期スキャンダルに巻き込まれ芸能活動を休止していました。その後、無罪判決を受け女優復帰を果たしています。
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