第36話
湾商の宿に戻ったサンオクは、人参の値を下げるどころか吊り上げました。そして気でも狂ったのか、松商や京商の人参までも買い取り始めたのです。松商はサンオクの行動を不審に思いながらもじき終わる薬材市を前に、帰り支度を始めます。そんなサンオクをタニョンは心配し、説得を試みるのですが…強情なサンオクを見かねた燕京の薬材商ワンが来訪し人参の価格を下げるよう説得するのですが、彼の決心は変わりません。そして清国産の人参が四十両で売り出されることに…。一巻の終わりだと絶望する湾商の団員たちはサンオクに詰め寄ります。しかしサンオクは清国産の人参を買ってこさせて、いかに粗悪であるかを説明し始める…そして自分達の商品に絶対の自信をもったサンオクは、なんと価格を百六十両に吊り上げたのですこの行いに清国商人はさらに反発し、湾商と取引しようものなら清国商界より追放するとのお触れまで出る始末。このまま取引が出来なければ、湾商は潰れてしまう。彼らの談合を潰すにはどうすればいいのか…苦心の末、サンオクは山寺の和尚より託された布袋のことを思い出します…
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