韓国ドラマ『ソドンヨ(薯童謠)』のヒロインであるソンファ公主(善花、善化)は新羅第26代王・真平王(チンピョンワン)とマヤ(摩耶)夫人との間に生まれた三女とされています。
ということは、ソンファには二人の姉がいたはずですが、その二人は誰なのでしょうか?
ソンファの二人の姉の謎
ドラマ『ソドンヨ』に登場するソンファの姉は「チョンミョン(天明)公主」、長姉とされています。
一方で次姉はドラマには登場しませんが、色々な歴史文献を参考にすると「トンマン(徳曼)公主」という事になります。(後の「善徳女王」です)
つまり以下のような関係になろうかと。
長姉:チョンミョン公主
次姉:トンマン公主
末妹:ソンファ公主
ソンファの二人の姉も相当な美女であったと伝えられていますので、今風に言えば美人三姉妹というところでしょうか・・・
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トンマン公主
次姉のトンマンは善徳女王(ソンドクニュワン)
トンマン公主は後の新羅第27代王・善徳女王(ソンドクじょおう、ソンドクニョワン)です。
新羅の歴史上初めての女王でした。(以降、二人の女王が誕生)
ドラマでは、イ・ヨウォンがヒロイン役を演じました。
善徳女王は何故『ソドンヨ』に登場しないのか
真平王(チンピョンワン)は、ドラマの中で同盟を破棄して百済に戦争を仕掛ける事になっていますが、この頃にはトンマンも父王と共に戦いに参加していたはずではないでしょうか。
ところが、なぜだかトンマン公主はドラマには登場しません。
お姫様ですから、直接戦いに参加していなかったのかもしれません。
善徳女王はあくまで朝鮮の英雄です。
よって同盟を破って父王と一緒に百済を攻めた悪い王女としての汚名を着せるわけにはいかなかったということなのでしょうか。
姉妹の順序が逆転する奇怪な現象
ちなみに、この善徳女王は、「三国史記」では長女として記録され、説話『薯童謠』が治められている「三国遺事」では次女となっています。
一方で、先ほど長姉として紹介したチョンミョン公主は三国史記では逆に、次女とされ、三国遺事では長女となっています。
善徳女王とチョンミョン公主の立場が資料によって逆転してしまう訳です。
チョンミョン公主は後に若くして亡くなってしまうので、善徳女王が長女と記録されたのかも知れません。(歴史書には同様の例が散見されるようです)
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ソンファは不動の三女か、全く存在しない架空の存在?
肝心のソンファ公主は「三国史記」には記述がなく、「三国遺事」にのみ記録されている存在。
ひょってしてソンファは新羅を裏切って敵国の百済に嫁いだ姫なので、歴史書から抹殺された!?
などなど、空想は後を絶ちません。
また、善徳女王の後を継いだ、第28代王・真徳女王(チンドクニョワン)はソンドクの従妹とされていますが、別の記録によるとソンドクの妹とも・・・
キリがないので単純化
もっとも歴史書は書く人の立場や信念によって記録する内容が異なることはよくある事なので、書かれた内容が矛盾するのも当然かも知れません。
なんだかこんがらがってしまいそうすが、ドラマを単純に楽しむには:
長姉:チョンミョン公主
次姉:トンマン公主
末妹:ソンファ公主
とした方がすっきりしそうな感じです。